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カナダ中央銀行0.5%の利上げを深堀り


2022年10月26日、カナダ中央銀行は、政策金利の0.5%引き上げを発表しました。これにより、プライムレートは、5.45%から5.95%に引き上げられます。したがって、変動金利の場合、$100,000毎のモーゲージにつき、毎月約$28.5の支払いが増えることになります。


では、この利上げの背景、モーゲージへの影響、今後の金利はどうなるのか?

モーゲージブローカーの視点からお伝えしたいと思います。


ストレステストへの影響

この金利の上昇に伴い、ストレステストの基準も上昇します。年収$100,000毎につき、以前では約$462,500のモーゲージの借入ができたことに対し、今回の金利上昇に伴い、負債がなくクレジットスコアが良好であっても、最大$440,500ほどの借入可能金額になり、Buying Powerが約5%も減ることになります。

大手銀行の変動金利(固定支払い)への影響

大手銀行で、変動金利の月々固定支払いを選択をされている場合、トリガーレートに達する可能性があります。トリガーレートとは、月々の支払いが100%金利となり、元本への返済ができていない状況です。トリガーレート、トリガーポイントについて、詳しく知りたい場合、こちらの記事をお読みください。

政策金利が上がった理由

多くの方が日々の生活の中で物価の上昇を感じている通り、インフレ率は依然として高いままです。これは、パンデミックからの世界的な経済回復の力強さ、供給の混乱、及びロシアとウクライナ間の戦争による商品価格の上昇が反映されています。

米ドル高はインフレへの圧力を高めており、世界のインフレ率は、経済が減速し供給の混乱が緩和されるにつれて低下すると予測されています。


カナダ経済は、依然として需要が高く、労働市場は逼迫しています。また、供給不足のため、インフレに対する圧力が高まっているのが現状です。さらに、コロナ過からの経済回復に伴い、需要が上がっている為、サービスの価格は急激に上昇しています。


不動産市場は、全体的に減速傾向にあり、家計や企業の支出も減少しています。今のところ、経済の成長は2023年前半まで失速すると予測されています。


過去3か月で、主にガソリン価格の下落により、CPIインフレ率は8.1%から6.9%に低下しました。カナダ中央銀行は、政策金利を上昇することで、需要と供給のバランスを取り戻すことを目的としています。2023年末までにインフレ率を約3%、2024年末までに約2%に下げることを目標にしています。


数か月後の見通しは、現在のインフレ率と継続的な需要を考慮すると、金利はさらに上昇すると考えられています。次回のカナダ中央銀行の発表は2022年12月7日です。金融アナリストの中には、次回の発表でさらに0.25%~0.50%の上昇を予測しています。


以上が、現在のカナダ経済と金利上昇の関係性です。その他、違った視点からのご意見、ご感想がありましたら、ぜひメッセージください。


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