2023年3月8日ーカナダ政策金利の発表について
今朝、カナダ中央銀行は政策金利の据え置きを発表しました。プライムレートは引き続き6.70%です。したがって、変動金利をお選びになっている方は、月々の支払いは増えません。 また、ストレステストの審査にも影響はありません。
では、今回の金利据え置きになった背景と、今後の傾向をみていきましょう。

世界の経済状況
現在、世界の経済成長率は鈍化し続けており、主にエネルギー価格の下落により、高インフレ率が低下しています。コモディティ価格は、おおむね銀行の予想に沿って推移していますが、中国の力強い回復と、ロシアとウクライナの戦争の影響が依然としてリスクの原因となっています。
カナダの経済状況とこれから
カナダの経済成長の傾向は、2022 年の第 4 四半期に横ばいになりました。これは、カナダ中央銀行が予測したものよりも低くなっています。労働市場は依然として逼迫しており、雇用の伸びは力強く、失業率は歴史的な低水準にとどまっています。 1 月のインフレ率は 5.90% で、これはエネルギー、耐久消費財、および一部のサービスの価格低下を反映しています。しかし、食料と住居の価格は依然として高いままです。
今後の数四半期は経済成長が鈍化することが予想され、製品市場と労働市場への圧力は緩和されると予想されています。これにより、企業がより高いコストを消費者に請求することがより困難になると思われます。 全体としてみた場合、最新のデータは、インフレ率が 2023 年半ばに約 3% に低下するというカナダ銀行の予測と一致しており、通貨供給量の削減と現在の経済状況により、今回の利上げ据え置きに繋がったと思われます
しかし、インフレ率を 目標の2%に 戻すために、カナダ中央銀行は、必要に応じて今後も利上げの可能性を示唆しています。 次回のカナダ銀行の政策金利の発表は 2023 年 4 月 12 日です。
今回の発表内容と、カナダと相変わって利上げのペースを上げていく可能性をほのめかせているアメリカ、また現在の世界情勢を考えると、2023年の政策金利の発表は、引き続き楽観視できないですね。
この発表について、ご意見、ご感想などありましたら、お気軽にメッセージください。
現在居住している家を売って、新しい家の購入を同じタイミングで計画している場合、2つの物件のクロージング日(決算日)を合わせるのはなかなか難しいものです。
新しい家の頭金を、既存の家の売却による資産を頭金として計画していて、既存の家のクロージング日(決算日)の方が数日、数週間、または数カ月先の場合、どうすればいいのでしょうか? そのような場合、ブリッジローン、またはブリッジファイナンスがカナダではよく利用される解決策となります。 では、ブリッジローンとはどのようなものなのでしょうか?以下に詳しく解説していきます。

ブリッジローンについて
ブリッジローンの目的は、住宅保有者が現在の家を売却してから、次の物件を購入してクローズするまでの間の期間「ギャップ」を埋めることができます。
これにより、現在の家の決算日前に、新しい家の頭金を支払うことができるため、まさに、売却した家と購入する家の資産をつなぐ架け橋(ブリッジ)となり、短期間の解決策となります。
これは短期ローンであるため、つなぎ融資は通常の住宅ローンよりも高い金利を持っています。 さらに、貸し手は、状況に応じて、管理手数料や弁護士費用を請求する場合があります。
ブリッジローンのメリット・デメリット
デメリットは、ブリッジトーンは、短期間のローンのため、通常のモーゲージに比べて金利が高めとなります。さらに、貸し手の金融機関は、状況に応じて、管理手数料や弁護士費用が掛かる場合があります、
メリットとは、ブリッジローンの審査が通りやすいといった点です。これは、貸し手側が、売却した家の決算が完了すると、ローンを返済するための資金が払われることを見据えているためです。
また、借り手にとっても、決算日を考慮する必要がなくなるため、気に入った物件の決算日が先にある場合でも、ブリッジローンを利用すれば頭金を利用することができるので、ストレスの軽減と、物件探しのオプションが広がります。
なお、ブリッジローンは、短期間のローンため、金利が高めでも費用対効果が高く、物件の売却が確定している限り、資金(頭金)の移動について、頭を悩ます必要はありません。
ブリッジローンについて、さらに知りたい場合は、お気軽にご連絡ください。
Comments