2024年モーゲージ規制の変更点まとめ
2024年、カナダのモーゲージ規制に2つの重要な変更があり、これから住宅購入を検討している方々に大きな影響を与えることが予想されます。今回は、その主な変更点と住宅市場への影響についてご紹介します。

2024年の規制変更
2024年、連年の高い住宅価格と金利により、初めて住宅を購入する方の参入が減少しました。これに対応するため、連邦政府は2つのモーゲージ規制変更を実施し、2024年12月15日から施行されました。この変更により、より多くの人々が住宅市場に参入しやすくなることが期待されています。
主な変更点
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まず、変更点を詳しく説明する前に、モーゲージデフォルト保険とはどういったものか、ご説明します。
モーゲージデフォルト保険とは?
モーゲージデフォルト保険は、頭金が住宅購入価格の20%未満の場合に、連邦政府のモーゲージデフォルト保険が適用されるものです。この保険は、借り手が返済できなくなった場合に貸し手を守る役割を果たします。
モーゲージデフォルト保険にはいくつかの利点があります。例えば、通常のモーゲージよりも低金利で借りることができ、頭金を20%貯めるまで購入を先延ばしにする必要がないため、早期に住宅購入を実現できます。
ただし、モーゲージデフォルト保険料は借り手が負担することになります。この保険料はクロージング時に一括で支払うか、モーゲージに組み込んで月々の返済に含めることができます。通常は、モーゲージに組み込むケースがほとんどです。
モーゲージデフォルト保険を提供している主な会社
CMHC(カナダ住宅金融公庫)
クラウンコーポレーション(政府系法人)で、最も知られた保険会社です。
Sagen(旧Genworth)
Sagenは、カナダでの住宅ローン保険市場においてCMHCに次いで大きなシェアを持つ企業です。
Canada Guaranty
Canada Guarantyは、カナダの民間企業で、住宅ローン保険の提供を行っています。
モーゲージデフォルト保険は、レンダー(貸し手)が提携している保険会社を通じて手配されます。
保険付きモーゲージの変更点①: 住宅価格上限の引き上げ
バンクーバーやトロントなどの高価な地域では、住宅価格が1Mドルを超える事例が増加しています。これまで、20%の頭金を用意することが大きなハードルでしたが、今回の規制変更により、より多くの方が住宅を購入しやすくなります。
価格上限変更の詳細
購入価格が500Kドル以下の場合、頭金は最小5%(変更なし)
購入価格が500Kドルから1.5Mドルの間の場合、頭金は最小10%(以前は1Mドルまで)
例えば、価格が1,499,999ドルの場合、最小頭金は8.33%となり、以前の20%よりも大きく軽減されます。
保険付きモーゲージの変更点②:30年返済期間の拡大(全購入者対象)
初めての住宅購入者や新築物件購入者は、保険付きモーゲージの返済期間を25年から30年に延長することが可能になりました。これにより、月々の返済額を抑え、より手が届きやすくなります
*気になる保険料について
保険料は、借入額に基づいて計算され、通常はモーゲージ残高に組み込まれて月々の返済額に含まれます。特に初めて住宅を購入する方や新築購入者が30年返済を選ぶ場合、0.2%の保険料が追加されます。
2025年の変更点
2025年1月15日から、住宅所有者が追加のスイート(例: レーンウェイホーム、地下室やガレージスイートなど)を建設する場合、最大200万ドルの住宅価値の90%まで、保険付き借換えを利用できるようになります。これにより、住宅改修の資金調達がしやすくなります。物件評価額の最大90%(最大200万ドルの住宅価値)まで保険付きの借換えを利用できるようになります。
まとめ
2024年の規制変更は、特に初めて住宅を購入する方々にとって、住宅購入をサポートする重要な要素となります。
質問やご相談があれば、いつでもお気軽にお問い合わせください。
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