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カナダのクレジットスコアについてーその③



このトピックについては、カナダでモーゲージブローカーとして活躍し、過去10年、何千人ものクレジットスコアを分析し、スコアを修復するために学んできた、"The Credit Game"の筆者 Richard Moxleyさんの本をベースに、お話していきます。また、このブログではすべての内容はカバーできませんので、もっとクレジットスコアについて詳しく知りたい方や、子供がクレジットカードを持つ年齢になったときに、ぜひ読んで頂きたいお勧めの一冊です。


クレジットカードの限度額はミニマムのままでいい?

カナダで初めてクレジットカードを作るとき、カナダのクレジットヒストリーがないため、最大利用限度額が$500から始まることが多くあります。しかし、それほどクレジットカードを使わないからといって、限度額を上げないのはよくありません。モーゲージなどの大きなローンを借りるとき、月々の大きな支払いに対して、支払いのコントロールができる能力を審査されます。したがって、借入額$3000以上のクレジットカード、ローン、line of creditのようなアカウントを2,3つ持っていることが望ましいです。


ただ、これをお伝えすると、クレジットヒストリーを構築するためにできるだけ多くのアカウントを開く方もいらっしゃるかもしれません。確かに複数のアカウント(クレジットカード、Line of Credit, ローン、モーゲージ、携帯電話のようなオープンアカウント)を持つことで、アルゴリズムには、少しポジティブになるのは確かです。しかし、複数のアカウントを持つことはスコアの中ではほんの少しの割合の為、管理しきれない不必要なアカウントを開く必要はありません

余談:将来不動産購入の頭金を20%以下で考えている方へ


カナダでは、頭金が20%以下の場合、カナダ政府が指定する住宅ローン保険の加入が必要になってきます。その住宅ローン保険で最もシェアを占めているのはCMHCと呼ばれる住宅ローン保険です。著者の顧客が、頭金が20%以下でモーゲージを組む際、クレジットカードの利用限度額が$1500しかなかった為、クレジットスコアが高くても返済能力があるとみなされず、さらに多く頭金を払うことになりました。


CMHCの規定では、最低利用限度額は$3000以上あることが望ましいようです。

頭金が20%以下の場合、金融機関の規定と、CMHCのような住宅ローン保険の両方の規定にパスする必要があります。


ジョイントクレジットにする、長所と短所

ジョイントクレジットにする場合、相手の支払が滞る場合などのリスクがあります。

しかし、夫婦間で家計を共同している場合、買い物は全て夫のクレジットカードで支払うといったケースも珍しくありません。そのような場合、妻のクレジットスコアが構築されないといったことになります。しかし、クレジットカードをジョイントにすることで、お互いのクレジットスコアを構築することができます。

ジョイントクレジットとCo-applicantの違い

Co-applicantのクレジットカードと、ジョイントアカウントのクレジットカードの違いが分からないといったこともよく耳にします。ジョイントアカウントのクレジットカードの場合は、同時に署名し、申し込む必要があります。また、クレジットスコアにおいても、良くも悪くもどちらも平等に影響を受けます。

Co-applicantのクレジットカードの場合は、すでに持っているカードに、誰かを加えるということになります。カードには後の加入者の名前と別の番号がついたクレジットカードが支給されます。しかし、クレジットスコアには、本会員のクレジットカードの保持者にしか影響がありません

また、重要なことは、Co-applicantのクレジットカードの本会員が亡くなった場合、債務処理されたあとアカウントはクローズされます。したがって、万が一に備えて、自分名義のアカウントも持っておくことをお勧めします。


カナダを数か月、または数年離れる場合

EquifaxもTransUnionも、世界中で運営されています。しかし、数か月、数年の間、カナダを離れる場合、カナダのクレジットをアクティブにしておく必要があります。

カナダで発行されたクレジットカード、またはUS通貨が使えるクレジットカードもカナダで発行されたものに限ります。




自分でクレジットスコアをチェックする度に、スコアが下がる!?

Equifax やTransUnion 、無料のクレジットスコアサイトなど、ご自身でクレジットカードリポートをリクエストし、確認する場合はクレジットスコアを下げることはありません。

これは、Soft hitsと呼ばれ、何度リクエストしてもスコアに影響することはありません。

Soft hitsとは逆に、クレジットスコアを下げる要因となるHard hitsがありますHard hitsは、金融機関からクレジットスコアを確認されるたびに、3~10ポイントクレジットスコアが下がります。また、スコアが下がったことだけではなく、どの金融機関がチェックしたかなどの履歴も残ります。また、スコアを下げる理由としては、何度もクレジットスコアを確認するという行為は、貸し手にとって、信用リスクとみなされるため、スコアを下げることになります。


また、スコアを下げる理由として、Equifaxのウェブサイトには、レートショップ(金利が安い所を探す)であっても様々な金融機関でクレジットスコアを確認する行為は、財政難から抜け出すための資金繰りに困窮状態であるとみなされるためです。

さらに、ペイディローンのような信頼性の低いキャッシングローンの申請を、クレジットリポートから銀行側が気づいた場合、財政管理ができていないとみなし、銀行からの借り入れが難しくなる可能性があります。


また、Hard hitsがどれほどの期間、プロファイルに残されるかということですが、Equifax、TransUnionでは期間が異なってきます。TransUnionは最低6年残り、Equifaxの場合は、債務者本人からのリクエストである場合は3年ほどで自動的にプロファイルから履歴が消去されます。

しかし、数年前のクレジットスコアの確認履歴が、現在の融資の査定で大きく響くことは少ないのでご安心ください。


なお、モーゲージブローカーは、お客様のクレジットスコアを確認する際、規定により必ずお客様に書面で同意の署名を頂かなければなりません。しかし、銀行などでクレジットカードを新規で契約した際、初回以降のクレジットスコアの確認は、お客様の同意なしでできるものと、規約書にサインされているケースが多くあります。そのため、クレジット限度額を上げるために、初回以降はお客様の同意なしに銀行側がクレジットスコアのHard hitsをしていることもあるのです。また、クレジットリポートに見覚えのないクレジットスコアのリクエストが多数ある場合、なりすましによる詐欺のリクエストとということもありますのでお気をつけください。


アカウントをクローズするのは、支払遅延よりスコアが下がる!?

クレジットスコアを構築するということは、下りエスカレーターを一歩ずつ上っていくイメージです。

使用しないアカウントがあれば(エスカレーターで立ち止まれば)、一番下まで降りてしまいます。立ち止まらず、常にアカウントをアクティブにすることによって、スコアを構築し、エスカレーターの上の位置(高いスコア)をキープできるのです。


銀行で、クレジットカードのアップグレードというオファーをもらい、銀行側からアカウントをクローズしたことはありませんか?クレジットスコアは、所持期間が長ければ長いほど、スコアに影響を与える比率が多くなります。長期で築いたクレジットアカウントを金融機関からクローズするということは、支払遅延よりもクレジットスコアに大きく影響します。

クレジットカードのクロージング、完済、キャンセル、アップグレードなどは、Equifax 、TransUnion リポートされ、スコアにマイナスに作用されます。

どうしても、アカウントをクローズする必要がある場合は、2つ以上長期保有しているアカウントはアクティブにしたままクローズしましょう。他にアカウントがない場合、スコアに-100ほどの影響がありますが、-30ほどで済む場合があります。また、モーゲージや大きなローン融資を申し込む12カ月前は、どのようなアカウントであってもクローズされないほうが賢明です。


エラーは修正して、スコアを守ろう

カナダは、個人情報を盗み、他人になりすましたID詐欺が年々増えてきています。したがって、個人情報の漏洩がないよう、自身で身を守っていく必要があります。


個人情報を守る方法


1. 個人情報が入った手紙などは、シュレッターをかけてリサイクルする。

2. インターネット上で使用するパスワードは、複雑で強いものにする。

3. すぐに信用せず、確認すること。

名の知れた会社や政府から連絡があれば、無条件で信用しがちです。個人情報を聞かれたら、電話口の担当者の名前を伺いかけなおすといって、一度電話を切ります。そのあと、会社のHPで見つけた連絡先や、銀行カードの裏にある電話番号にかけ、先ほど聞いた担当者がいるか確認しましょう。


また、Equifax,TransUnion,どちらもFraud alertsという、無料のサービスがあります。

Fraud alertsを利用する場合は、どちらにも申し込むことをお勧めします。



クレジットスコアを自分で確認する前に知っておきたいこと。

最近では、Equifax、TransUnion以外にも、無料でクレジットスコアを確認できるサイトや、銀行などでクレジットスコアを確認できるようになっています。


このようなサービスを利用した際に、クレジットスコアが異なる場合があることに、気づかれると思います。その理由は、金融機関は必ずしも、Equifax、TransUnion両方にレポートを上げる必要はなく、どちらか一方、または両方、どちらもリポートしないということがあるのです。そして、ローンを借りる際のクレジットスコアのレビューも、どちらか一方、もしくは両方とも確認するということが、金融機関によって異なってなってきます。


また、Equifaxでは、ご自身がリクエストしたクレジットスコアレポートは、”ご自身の理解を得る(Education purpose only)のを目的としており、金融機関が審査の際に利用するクレジットリポートとは異なる”と表明しています。


さらに、ご利用されている銀行のサイトで確認できるクレジットリポートにおいても、必ずしもUnder Writer (ローン審査をする担当者)が審査に利用するレポートと、顧客が閲覧できるクレジットリポートは同じではないということも念頭においてください。

まとめ、The Credit Gameが伝える大切なこと
  1. エラーを修正して、守る!

  2. 確立されたクレジットは、ハイスコアよりも重要

  3. アカウントをクローズするのは、支払遅延よりも悪影響

  4. 支払い遅延は、ローン審査に大きなダメージを与えます。必ず支払期日を守りましょう。

  5. 残高は常に最低限にする

  6. ジョイント、Co-signingの長所と短所を理解する

  7. スコアを上げるために様々なタイプのローン・カードを作る必要はない

  8. 作ったアカウント(カード)は、常にアクティブに利用すること。

  9. クレジットスコアをご自身で頻繁に確認するSoft hitはスコアに影響しない。


また、これを読んで、自分が取得できるレポートと、審査で使われるのが同じでないし、スコアの基準となるマトリックスもはっきりとは分からない。では、どうすればいいの?と思われる方も多いと思います。

現在クジットスコアが700以上あるのなら、それ以上のスコアを求めて、時間と労力を消費する必要はありません。しかし、スコアを落とさないように、きちんと自身の財政を管理しながら常にアクティブにしておき、エラーの確認や、支払い遅延をしないことが重要になってきます。


クレジットスコアは、奥深く、ここでは紹介しきれないほどのクレジットスコアを上げる、または守る方法があります。それについては、またの機会にご紹介させていただきたいと思います。


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