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2023年7月12日ーカナダ政策金利の発表について

昨日、カナダ中央銀行は、0.25%の政策金利の利上げを発表しました。

プライムレートは、6.95%から7.2%に上昇します。


政策金利が5.0%になったのは、2001年の4月以来となります。


変動金利をお選びになっている方は、$100,000毎のローンにつき、月々$15.48の支払いが増えることになります。


以下では、もう少し今回の利上げの背景について、書きたいと思います。

(グラフ:Nikkei.comより)

世界の経済状況

エネルギー価格の低下と物価の低下により、世界的なインフレーションは緩和しています。経済成長は予想を上回り、消費者および企業の支出も頑強です。ただし、主要な中央銀行はインフレーションを抑制するためにさらなる利上げが必要になる可能性があると示唆しています。

カナダの経済状況

カナダ中央銀行は、金利の上昇により消費者支出が鈍化することを予測していますが、最近の小売りおよびその他のデータからは経済に持続的な需要過剰が見られる可能性があります。


住宅市場でも回復の兆候が見られています。新築物件や不動産のリスティングは需要に追いついておらず、価格の上昇圧力が高まっています。また、移民や新規参入者による人口の増加が経済に需要と供給をもたらし、住宅需要が見られます。


カナダのインフレ率は、エネルギー価格の低下により2023年5月に3.4%まで低下しましたが、コアインフレの緩和によるものではない為、価格の圧力が予想以上に続いており、企業は通常よりも頻繁に価格を引き上げています。


今後の見通し

CPI(消費者物価指数)は、今後1年で3%前後で推移し、そのあと徐々に2%に低下すると予測されています。これは、1月、4月で予測されていた、インフレ率の目標達成見込み時期よりも、6カ月ほど回復が遅れるとの見解です。


そのため、カナダ中央銀行はインフレ率2%の目標が停滞する可能性があり、価格の安定回復に懸念を抱いています。このため、カナダ中央銀行は利上げを決定しました。


今後も

‐ コアインフレの動向

‐ CPI(消費者動向指数)

‐ マネーサプライの縮小


などの状況・レポート次第では2%のインフレ率目標を達成するために、措置が必要になれば、政策金利のさらなる引き上げの可能性はあるでしょう。


次回のカナダ中央銀行の政策金利の発表は2023年9月6日です。


この発表について、ご意見、ご感想などありましたら、お気軽にメッセージください。


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