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2023年9月6日ーカナダ政策金利の発表について

今朝、カナダ中央銀行が金利据え置きを発表しました。

政策金利は5.0%、プライムレートは7.2%のままとなります。


変動金利のモーゲージ、Line of Creditなどをお持ちの方は、月々の支払い額に変更はありません。


以下では、今回の金利据え置きになった背景について、書きたいと思います。


世界の経済状況

先進国のインフレ率は依然として低下傾向にありますが、コアインフレーションは高い水準を維持しています。主要な中央銀行は、価格の安定を回復させるために力を注いでいます。また、2023年Q2の世界経済成長率の鈍化は、主に中国の大幅な経済減速が影響していると考えられています。

カナダの経済状況

カナダの経済は、物価上昇の圧力を和らげるために必要な低迷期に入ったと見られ、2023年Q2において、経済成長率が0.2%減少しました。これは、消費の伸びが著しく鈍化し、不動産の取引も減少したことに加え、今年の夏、多くの地域で発生した山火事の影響も見受けられました。


労働市場の逼迫は、緩やかに緩和していますが、賃金の伸びは4%から5%にとどまっています。

カナダのインフレ率は、6月に2.8%に低下し、7月には3.3%に上昇しました。これにより、平均して3%となり、カナダ中央銀行の予測と合致しています。


最近のガソリン価格の上昇が影響し、今後CPI(消費者物価指数)が上昇すると予測されています。高インフレが持続する期間が長ければ長いほど、インフレ率の低下が難しくなり、価格安定を回復するリスクが高まります。


今後の見通し

最新のデータに基づき、今回の発表では、カナダ中央銀行は金利を据え置くことを決定しました。しかし、コアインフレーションの動向とCPI(消費者物価指数)の見通しは引き続き注視され、価格安定の回復と2%のインフレ目標を達成するために、必要に応じてカナダ中央銀行は政策金利を引き上げる可能性があることを示唆しています。


次回のカナダ中央銀行の政策金利の発表は2023年10月25日です。


この発表について、ご意見、ご感想などありましたら、お気軽にメッセージください。


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