2024年1月24日ーカナダ政策金利の発表について

今朝、カナダ中央銀行は、金利の据え置きを発表しました。

政策金利は、引き続き5.0％、プライムレートは7.2%のままとなります。

変動金利のモーゲージ、Line of Creditなどをお持ちの方は、月々の支払い額に変更はありません。

以下では、今回の金利据え置きになった背景について、詳しく説明いたします。

世界の経済状況

世界経済成長が鈍化し、各国でインフレも徐々に減少しています。アメリカでは予想を上回る成長があったものの、今年は消費者支出と事業投資の低下が予測されています。カナダ中央銀行の見通しでは、2024年の世界GDP成長率は2023年の3％から2.5％に減速すると見込んでいます。

また、経済成長の減速に伴い、2025年までにはインフレ率も緩やかに下がり、カナダ中央銀行の目標に到達すると予測されています。

カナダの経済状況

一方で、カナダ経済が2023年半ば以降停滞し、2024年第1四半期までゼロに近い成長が見込まれています。高騰する物価と金利により、消費者は支出を削減しています。経済成長の鈍化により、需要と供給が調整され、経済にはわずかな余剰供給が生まれています。雇用市場も緩和傾向で、求人数はパンデミック前の水準に戻り、新しい仕事の創出も人口増加よりも緩やかなペースといった状況です。

今後の見通し

CPIインフレ率は2023年12月に3.4％に達し、その主な要因は住居費用でした。銀行は2024年上半期中はインフレ率が3％に近く保たれると予想し、その後緩やかに下がり、2025年には2％の目標に戻ると見込まれています。

これらの最新のデータを踏まえ、カナダ政策定委員会は金利を据え置くことを決定しました。特に基礎的なインフレの持続に懸念を抱いているようです。コアインフレーションとCPIインフレの見通しに関する動向は引き続き評価され、必要に応じて金利を引き上げる用意があるとのことも示唆されています。

焦点は引き続き、需要と供給のバランス、インフレの期待、賃金の成長、企業の価格設定行動に置かれ、価格安定の回復と、2％のインフレ目標を達成することを目標としています。

次回のカナダ銀行の発表は2024年3月6日です。

変動金利の方は、もう暫くこの高金利の状況に耐えしのぐ必要がありそうです。

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